すごくショックだった。


クラスにいる方がツライのに「戻れ」なんて……。


ひどい………。


「分かりました。教室戻る」

「聞き分け良いじゃん。一緒に行ってやろっか?」

「…っ‼︎子供扱いしないで‼︎たった一つしか年も変わらないのに‼︎」

「杏菜…なしたの?」

「もう知らないからぁっ‼︎珀疾さんなんて知らないよっ‼︎」



走って美術室を出て、昇降口に座り込む。


あたし最悪だよね……。


自分の思い通りにならないだけで、自分勝手に八つ当たり。


自己嫌悪も良いとこ。


「うぅ〜っ…珀疾さん…。ごめんなさい…」


許してくれないかも……。



スマホを見る度に切なくなる。


お揃いの羊が胸を締め付けるんだ。


珀疾さんも羊、大切にしてくれてる?


それから、着信もメールも全て無視してしまった。


何を話して良いか分からないの……。



クラスでの嫌な時間であるHR。


胃が痛いかも……。


学祭準備で盛り上がるクラスに、あたしだけアウェー感。