ゆっくりドアを開けると、驚きで目を丸くしてる珀疾さんと和泉さん。
今授業中だもんね。
「あ、杏菜…⁉︎」
「珀疾さん‼︎会いに来ちゃった」
「お前から来んの珍しいな…」
「一緒にサボろうと思って‼︎」
「ははっ‼︎可愛いとこあんじゃん」
タバコを消して、あたしの腕を引っ張る。
隣に座ると優しく頭を撫でてくれた。
幸せ〜………。
「あれ?杏菜さ…お前の学年って、今HRじゃね?」
「そうですけど…。それが何か?」
和泉さんが不安そうな面持ちをした。
「学祭の話し合いとかしねぇの?」
「…今してます」
「杏菜は出なくて良いのか?当日、なんも楽しくねぇぞ」
「良いんです‼︎あたし……友達いないし…」
行事とか出るつもりないもん。
珀疾さんと一緒にサボって、テキトーに行事が終わればそれで良い。
「杏菜」
「うん?」
「クラス戻れ」
珀疾さんの口から出た言葉。
なんで、そんなに冷たく突き放す様な事言うの⁉︎