優しい先輩はとんでもない不良でした




しかも親の前で何を言う。


家の鍵と物置の鍵、じいちゃん家の鍵しか持ってねぇよ‼︎


キーケースから家の鍵だけを取り、隼疾に渡した。


「うげぇ〜…無くしそう‼︎」

「物の管理良くなんじゃね?」

「なんねぇよ‼︎バカ兄貴‼︎あ……」

「ん?」

「羊貸して?羊付ける。コイツ可愛いし‼︎」


もっと無理だっつーの‼︎


俺と杏菜の大切なモノ、こんなアホな弟ごときに無くされたら最悪だ。


「お前無くしそうだから無理」

「羊ぐらい良いだろ〜…別に」

「良くねーの。彼女がくれたヤツだから」


くれた…ってワケじゃねぇけど。


効率的な嘘をつくには仕方ない。


「珀疾の彼女〜⁉︎じゃあ、諦めてやるよ」

「ちょっと〜‼︎アンタ彼女いたの〜⁉︎母ちゃんに会わせなさいよっ」

「今度な、今度…」

「逃げんなー‼︎」



隼疾のせいで、うるさい母ちゃんにバレたし。


とりあえず、キーケースと大事な羊の奪還成功‼︎