優しい先輩はとんでもない不良でした




夏休みって事で、起きたのは昼時。


トイレに行こうとベッドから立ち上がると、偶然目についた部屋のテーブル。


あっ‼︎


「羊が消えた⁉︎」


正確には、キーケースが消えた。


昨日までテーブルに置いてたのに。



まさか…‼︎と思い、俺は走って家の階段を駆け下りてリビング直行。


「あら、おはよ〜珀疾‼︎」

「え、あ、はよ…」


キッチンに立つ、見た目年齢が若い方の母ちゃん。


ダイニングに目を向けると、メシ食ってる反抗期中の弟の隼疾と俺の羊‼︎


「あ、珀疾‼︎鍵借りっからぁ」

「なんでだよ…。自分の使えよ」

「部屋ん中で無くした。んで、今から友達んとこ行く」

「隼疾の部屋、ゴミ屋敷だもんな」

「うっせぇな〜」


友達んとこって…絶対、女だろ。


兄ちゃんは嘘見破れんだぞ。


特に突っ込まねぇけどな。


「つーか、キーケースごと持ってくのやめろ」

「はぁ?めんどくせぇ」

「家の鍵だけ取ってけよ……」

「ははーん‼︎珀疾、女の家の鍵持ってんだ〜」


バカか、コイツ。