低い声にビビったのか、追っかけて来たヤツら全員退散。
はぁ〜………良かった…。
「あ、あの…」
「ん?」
「ありがとうございました‼︎すごく…助かりました…」
「これからだろ。柊舜也を大人しくするまで意味ねぇぞ?」
そうかもしれないけど……。
今のままでも、十分嬉しかった。
みんなシカトするのに、金髪の彼だけは助けてくれたんだもん。
「つーか、まず柊と関わったワケ。説明してくんね?…立てるか?」
「あ、は、はい‼︎立て………」
立てない…。
嘘でしょ⁉︎
ビビって腰抜かしちゃった⁉︎
「あ…腰抜かした?仕方ねぇか」
「へっ?」
「乗れば?」
座り込むあたしに、背中を向ける。
でも、昨日体重計ったら1キロ増えてたし………
こんなイケメンの背中に乗れるはずない‼︎
「大丈夫ですから‼︎」
「大丈夫じゃねぇから言ってんの」
呆れた様な顔で溜め息。
結局、あたしは香水とタバコの匂いがする彼におんぶしてもらった。