優しい先輩はとんでもない不良でした




そんな時、静かに開いたドアから涼さんが顔を覗かせた。


「珀疾…誕生日だったのか‼︎わりぃな…。つーことで、佑大が代打だ」

「え?いや、でも…」

「いいから。彼女に愛想尽かされっぞ。行け」

「涼さんの言う通りだよ、珀疾。あ‼︎でも今度、メシ奢れよっ♪」

「涼さん、佑大。ありがとうございます‼︎」


微笑む2人に頭を下げて、俺は急いで車に乗り込んだ。


早く会いたい……ただ、それだけで。


杏菜んちのマンションに着いて、たった一言電話をした。


「会いに来たから降りて来い」

『いっ、今ですか⁉︎すぐ行きます‼︎』



今日の事は本当に、涼さんと佑大に感謝だな。


良かった……。



「珀疾さん‼︎」

「杏菜…。わりぃな、急に来て」

「とっても嬉しいです‼︎バイトは大丈夫なんですか⁉︎」

「佑大が代わってくれた」

「そっか…。でも…会えて良かった…」


ぎゅっと俺に抱きつき、顔を埋めてきた。


とことん可愛いヤツ。


「俺も杏菜に会いたかった」

「えへへ、大好きー‼︎」



今日だけは素直になれる気がした。