優しい先輩はとんでもない不良でした




バイトしてる以上は急なピンチヒッターも必要なワケで。


バイトに行く前に杏菜に電話で謝った。


「約束してたのに、ほんとごめんな…」

『ううん‼︎気にしないで下さい‼︎バイト頑張ってね?』

「ん、頑張る。また今度、会おうな」

『絶対ですよ?』


声だけで分かる杏菜の落ち込んでる表情。


相当ヘコませた……。



出勤時間の夜7時、スタッフルームで準備をしてると急にドアが開いた。


ビビった〜…‼︎


「はぁ…良かった〜‼︎間に合った‼︎」

「佑大?あれ…お前、今日シフト入ってたっけ?」

「入ってねーよ。ついさっきまで、地元の友達とメシ食ってたもん」

「じゃあ、なんで…」


汗だくでココにいる?


佑大は『倉岡』と書かれたロッカーを開け、バイトの準備に取り掛かった。


「珀疾。お前、今日誕生日だろ?彼女チャンは?」

「あー…バイトあるから断った」

「バカ‼︎今すぐ行ってやれよ‼︎俺が、代打になってやるから‼︎」

「いや、良いって‼︎仕事だし」


佑大を巻き込むのは違う。


俺が与えられた仕事をやんないで、どうする。