優しい先輩はとんでもない不良でした




先輩にそっと体重を預ける。


もっと、苦しい程にぎゅーっと抱きしめられた。


「珀疾さん。苦しいよ」

「マジでやべぇ…。離したくねぇな」

「そ、そんな事言わないで……」


照れるってば‼︎



何気無く珀疾さんの指に、自分の指を絡ませた。


指は長くてキレイだし、手は大きい。


「…って、あれ?珀疾さん」

「あ?」

「この傷…どうしたんですか?」

「あぁ……ケンカ」

「ケンカぁ⁉︎」


拳のとこや指の第二関節。


真新しいと思われる生傷が出来てる。


なんで、ケガするほどケンカするの⁉︎


「大丈夫だって。杏菜のことは、俺がぜってー守るし…」

「分かってます‼︎たまには……自分を大切にして下さい…」

「心配してくれてんの?」

「へっ⁉︎え、えっと〜…」

「俺、それだけで十分。やっぱ、お前のことすげぇ好き」


きゅん……。


笑顔がカッコ良過ぎる〜…。


こんなにキレイな顔が傷付かなかった事は、まだ良かったかも。



あたしだって、珀疾さんのこと好きだから。