するとあたしの頭が優しく撫でられた。


目を開けて見上げると、正体は金髪の彼。



「困ってんだろ。助けてやろっか」



絶体絶命のピンチ。


助けてくれたのは、二重の涼しい目元に筋の通った高い鼻、そして形の良い薄い唇。


改めて見ると、すごく整った顔立ち…。


「何ボーッとしてんだよ。行くぞ」

「あっ、は、はい‼︎」

「ちょっと待て‼︎俺ら、その女が必要なんだわ」

「連れて行かれたら困るんだよな〜」


ゲラゲラと下品に笑う。


金髪の彼は、吸っていたタバコを廊下の窓から投げ捨て目付きが変わった。


「柊舜也だろ。お前らがビビってんの」

「はぁ⁉︎ビビってねぇよ‼︎」

「明日の放課後。柊舜也連れて屋上来い。話はそれからだ」



柊舜也(ヒイラギ シュンヤ)。


彼こそが、校内トップの座に君臨する3年生。


全て力尽くで押さえつける彼は、男女学年問わず恐怖の対象。



そんなヤツに、狙われてるなんて身震いする……。