優しい先輩はとんでもない不良でした




夜中、電気も消して真っ暗な室内。


俺にくっついて寝る杏菜が、そっと口を開いた。


「珀疾さん。あたしね、やりたい事決まったよ」

「そっか。何やりてぇの?」

「美容師‼︎だから、専門学校行く事にしたの」

「へぇ〜。杏菜が美容師とか意外」

「ちゃんと理由もありますよ?」


クスクス笑う杏菜を見てると、俺まで笑顔になって。


理由を聞こうと思ったけど………。


小さな寝息が耳を掠めたためやめた。



どんな理由であろうと、俺は杏菜の決めた事に口出しする気はない。


アイツなりに、ちゃんと考えて決めた事だと思うし。


1人の人間として。


杏菜の彼氏として。


応援してやりたいから。



まぁ…無理しない程度に頑張れよ。


そんな意味も込めて、眠る杏菜にキスをして俺も寝た。



少しだけど夏休み充実出来た。


また明日からバイトの日々と、大学のレポートに追われるんだろうな…。


楽しんだ分、頑張ってやる。