優しい先輩はとんでもない不良でした




家まで送る帰りの車中。


あれだけ『合コン』を嫌がってた杏菜が話題にした。


「合コンで可愛い女の子いました?」

「は?いねぇよ。杏菜以上の女」

「またまた〜‼︎ほんとは遊んだクセにっ‼︎」

「…妬いてんの?」

「妬いて……ない、から…」


薄暗い道路の信号待ち。


助手席で俯く杏菜の表情は見えない。


だけど、我慢してるのは分かる。


「合コンに限らず、大学は可愛い女の子すげー多いよ」

「えっ…」

「俺には関係ねぇけどな。杏菜いるし」

「珀疾さん…。大好きですっ‼︎」

「抱きつくなって‼︎信号変わったから離れろ‼︎」


無邪気な笑顔に一安心。


騒げるだけ元気なら大丈夫だろ?



「ねぇ、次はいつ会えます?」

「受験生なんだから勉強しろ。…会える日連絡すっから」

「えへへ、楽しみにしてますねっ」


外だからキスはお預け。


次、いつ会えるか分かんねぇけど。


俺も杏菜のことすげー好きだからな。