優しい先輩はとんでもない不良でした




同じクラスの夏実は、相変わらず恋とは遠いみたい。


「あ〜……彼氏ほしい‼︎」


なんて常に叫んでるもん‼︎



「夏実はどんな彼氏さんが理想なの?」

「え、瀧澤先輩」

「ダメ‼︎夏実でも絶対に嫌〜‼︎」

「きゃはは‼︎嘘だっつーの‼︎あのね、犬みたいな可愛い男の子が良い」

「いっ、犬…⁉︎」


あっ‼︎


心当たりのある子が1人。


昼休みに夏実を連れて、3年1組の教室に行った。


「悠吾君‼︎」

「杏菜ちゃん‼︎来てくれるなんて珍し〜‼︎俺と付き合う気になった?」

「違うよっ‼︎夏実、この子犬系じゃない?」

「あーっ‼︎エリート君じゃん‼︎確かに、犬系かも〜‼︎」


夏実は悠吾君の腕に抱きつき、ニコッと笑った。


「あたし、今日からエリート君と付き合いまーすっ♪」

「え``っ⁉︎ちょっ、誰⁉︎ねぇ、杏菜ちゃん⁉︎」

「では、2人とも。お幸せに〜♪」


帰り際の悠吾君の悲鳴は、聞こえなかった事にしよう。



相変わらず、おバカで楽しい学校生活。


でも、美術室の前を通る度に珀疾さんの事考えちゃう…。