キョロキョロと部屋中を見渡す杏菜。
無駄に派手な部屋に、清楚で可愛い杏菜は似合わない。
「こ、こうゆうとこ初めて来ました」
「久しぶりに来ました」
「…怒りますよ?」
「冗談だよ。別に杏菜とは身体目当てで来てるワケじゃねーし」
首を傾げてきょとん顔。
ベッドの隅に座る杏菜を抱き上げて、俺の膝に座らせた。
相変わらず華奢な背中……。
「あたし向かい合わせが良いです。珀疾さんの顔見えない…」
「今はこのままでいて」
「…うん」
「たまには、2人の空間でゆっくりしたいじゃん。今日はなんもしねぇから」
「ふふっ…珀疾さん顔赤いですねっ」
せっかく背中向けさせてたのに……。
振り返んな、バカ‼︎
とか、強い口調で言えるはずもなく。
向かい合わせに座り直した杏菜と、唇が重なった。
いつかぶりの深いキスで。
「大嫌いとか言ってごめんなさい…」
「俺も…。けっこー傷付くよな」
「うん…もう離れないです……。好き…」
「やっぱ予定変更…。食う」

