最低‼︎
ほんとにどっか行ってやる‼︎
走って美術室から出て、振り向いても追っ掛けて来てくれてない……。
珀疾さんのバカー‼︎
––––––––ドンッ‼︎
ダッシュで角を曲がると、誰かにぶつかった。
その反動で倒れた運動音痴のあたし。
「いったぁ〜……」
床に顔面直撃‼︎
「ごめん‼︎大丈夫‼︎ケガない…って、マジで大丈夫⁉︎」
「へっ、えっ…あ…大丈夫…」
「保健室行こ‼︎俺も一緒に行くから‼︎」
「なんで、保健室?」
「…鼻血、出ちゃってる」
ビックリして初めて相手の顔を見た。
茶髪のふわふわした癖っ毛に、クリッとした大きな目。
おまけに可愛い笑顔。
こんなイケメンに鼻血面見られるなんて運悪い…。
美少年君に連れられて来た保健室。
なぜか、保健室の先生じゃなく美少年君が処置。
「しばらく、鼻つっぺね」
「嫌だ…」
「女の子は嫌かもね〜。あ、手洗ったら?」
「そうします…」
床にぶつけて鼻血ぶー……。
今日はついてないね…。