30分間仮眠して、杏菜を実家まで送った。
杏菜パパと会うの憂鬱……。
腹いてぇよ。
「いっ、いいよ‼︎会わなくて‼︎なんか…顔色悪いし…」
「会う。俺が会いたい」
「ごめんね…。ありがとう…」
「んな顔すんなよ。俺、杏菜の笑った顔のが良い」
素直にニコッと笑った杏菜に撃沈。
可愛過ぎるから、彼氏として頑張るな。
案の定、予定より多い1泊のせいで怒られた。
杏菜はちゃんと連絡入れたらしいけど…。
「彼氏なら実家に帰すのが筋だろう‼︎」
「すいませんでした…」
「違う‼︎あたしが一緒にいたくて、無茶言ったの‼︎」
可愛い杏菜の声に聞く耳持たず。
玄関先でお説教……。
「それに君、受験生だろ?いつまで、ぶらぶらしてるんだ‼︎バカは認めん‼︎」
「一応、大学受験するつもりです。国公立の難関」
「寝言は寝てから言え」
「事実ですよ。お義父さん」
「誰がお義父さんだ‼︎呼ぶ許可は降ろしてない‼︎」
いつか絶対、杏菜のこともらいに来ますから‼︎
杏菜のためなら何だって出来る。

