優しい先輩はとんでもない不良でした




部屋に連れ込み、ベッドに座った。


杏菜は俺の膝の上。


更に抱きしめてやると、顔を赤くして目を逸らす。


「顔赤い。恥ずかしいの?」

「だって……好きな人とこんなにくっついてら普通は恥ずかしいよ…」

「なんか返り討ちにされた気分」

「へっ…ちょっ、待って‼︎珀疾さん‼︎」

「シねぇから。ただ、寝るだけ」


押し倒して、俺も横に寝た。


腕枕で抱き寄せる。


杏菜の体温とか匂いって超安心……。


「珀疾さん…お眠ですか?」

「ややお眠っス……」

「寝ても良いよ。あたし、ずっと側にいるから」

「じゃあ、30分ぐらいで起こして」

「分かりました。おやすみなさい…」

「んっ…おやすみ」


杏菜の額にキスを落として、すぐ眠りについた。



遊んだ分、受験生の俺頑張る。


俺そこそこ頭良いし。


いつか、いつか絶対に杏菜の父親に俺を認めさせる。


そんぐらいデカイ男になるからな。



夢の中ですら、杏菜のこと考えてるなんて重症だ……。