真面目な杏菜をここで引き留めんのも可哀想で。
不良校でもちゃんと授業受けてるらしいし。
「じゃ、頑張れよ。また…」
「瀧澤先輩‼︎」
「どした?」
「……あ、あの…この前の…っ‼︎なんでもないです‼︎失礼しますっ‼︎」
白い頬を紅く染めて走って逃げた。
で、杏菜は俺の彼女になってくれんの?
焦らすのは好きでも、焦らせれんのは大嫌い。
学校近くのコンビニで、和泉の昼メシを調達して釣りで板チョコ。
学校に戻って和泉に昼メシを渡した。
「サンキュ。珀疾」
「いーえ」
「って、なんでおにぎりの具が梅干し⁉︎俺、焼肉派‼︎」
「知らねぇよ。俺、昆布派」
「お前買って来てんの梅干しだから」
板チョコをかじる俺の後ろで、ギャーギャー文句言う和泉。
黙ってればイケメンでクールで良いヤツなのに。
「彼女出来ねーぞ」
「モテる珀疾に言われたら嫌味くさい」
モテてる方かもしんねぇけど、実際どうでも良い。

