優しい先輩はとんでもない不良でした




暑さにうだる杏菜がさすがに可哀想に思えた。


膝枕と、うちわで扇いでやる出血大サービス。


「うぅ〜…夏好きだけどヤダ…」

「水飲む?ぬるいけど」

「飲むー……」


少し頭を上げて飲ませてやった。


火照った顔とか、潤んだ瞳が色々とヤバイ……。


「早く復活しねぇと襲うぞ…」

「襲われたら倒れるぅ〜……」

「襲わねぇから逃げんなよ…。アイス買って来てやろっか?」

「ヤダ…。珀疾さん…ここに、いて…」


杏菜が三度の飯より好きなアイス。


それに釣られないって事は、よっぽどツライんだな。


代わってやりてぇ……。



「珀疾さん……」

「なに?」

「夏休み…デートしたいなぁ…」

「泊まりでどっか遊びに行くか?」

「行きたいです‼︎海、行きたい‼︎」


海か〜。


高1の時以来行ってねぇな。


「和泉に相談してみる。アイツ確か別荘あるから」

「別荘⁉︎リッチ‼︎」


両親医者だからな。


杏菜が喜ぶなら、なんだってしてやろう。