優しい先輩はとんでもない不良でした




中庭に響く2人の金髪の怒鳴り声。


授業中であろう教室の窓から、たくさんのギャラリーが顔を覗かせる。


「杏菜さんのこと大切にしねーならくれよ。俺は珀疾とは違う」

「そんな簡単にやれねぇよ」

「だったら……。俺が勝ったら、杏菜さんは俺の。良いだろ?」

「生意気言うな。俺に勝った事ないクセに」


隼疾君が珀疾さんの入れ首を掴む。


あたしのせいでケンカしちゃう……。



ダメだよ…殴り合うなんて、絶対にダメ‼︎


「2人ともやめて‼︎お願いだから…。2人が傷付くとこ見たくない‼︎」

「杏菜さん。これは、俺らの話だから引っ込んでて下さい」

「ヤダ‼︎ダメだよ‼︎ねぇ……珀疾さんもやめてよ‼︎」

「自分の女、弟に取られて黙ってられっかよ…」

「やめて……お願いだからぁ…っ」


冷たい涙が頬を伝う。


殴り合って傷付く2人を見るなんて…。


歓声を上げて盛り上がるみんなもどうかしてるよ‼︎



「おい‼︎お前ら何してんだっ‼︎」


止めに来たのは、生活指導の有名な怖い先生。