優しい先輩はとんでもない不良でした




【珀疾side】



落書きだらけの薄汚い校舎。


常に埃っぽい教室。


さすがに、2年目となれば慣れる。



柊舜也を倒したため、校内のトップになりかけてる俺。


ケンカは負けナシ、勉強はやれば出来る瀧澤珀疾。



「はぁー……タバコがまずい」

「珍しいな。珀疾がそんな事言うの。女に逃げられたんだっけ?」

「うるせーよ」


俺のサボリ教室である美術室。


幼なじみの月岡和泉(ツキオカ イズミ)といる事がほとんど。


サイド刈り上げのせいか、黒髪なのに目立つ。


「なんで、あの子助けたの?」

「柊が腹立つ目的が同じだったから」

「…なんで彼女にしてぇの?」

「……気分?」

「ははっ‼︎お前らしくねぇな」


和泉の言う通り。


俺はそこまで彼女に執着しないし、別にいなくても良い。


なのに………



ほっとけねぇのかな〜……。



美術室の窓から遠い空を見る。


今日は珍しく真っ青の快晴。


「珀疾」

「んー?」

「好きなヤツ出来たなら…過去のコト忘れろよ」


頭が、ガンガン響く痛み。


もう、忘れてるつもりなのにな。