優しい先輩はとんでもない不良でした




貯水タンクの日陰に座り、隼疾君が優しく微笑む。


「俺ね、今から友達とサボリでカラオケ行こーってなったんだ」

「な、なんかごめんね‼︎」

「ううん。良かった。杏菜さんといられるし〜♪」


隼疾君は素直で可愛い。


本当はすごく良い子。



「杏菜さんの悩みの原因って、珀疾っスよね?」

「えっ…いや、違うの‼︎」

「嘘ってバレバレですよ。俺にくらい本心話してよ…」

「…うん」


でも、さすがに理由までは言えなくて。


頷いて黙るしかなかった。



座るあたしの腰に隼疾君の腕が回り、肩に金髪の頭が乗っかる。


急にどうしたの⁉︎


「はっ、隼疾君…‼︎」

「俺と付き合って下さい」

「冗談ダメだよ?」

「本気っス。俺なら、杏菜さんを絶対に泣かせないし幸せに出来る」

「気持ちは嬉しいけど…今は…」

「いや、返事はまた今度で良いです。まだ傷付きたくないんで‼︎じゃ、また‼︎」


心臓がドキドキ高鳴る。



あたしが好きなのは珀疾さんだよね?


気持ちの再確認が必要みたい………。