優しい先輩はとんでもない不良でした




なんだかすごく学校に行きたくない朝。


だからと言って、ずっと家にいるのも嫌……。


結局、3時間目のビミョーな時間に登校した。



下駄箱で靴を履き替えてると「杏菜さん‼︎」と低いのに優しい声。


隼疾君だ……。


「杏菜さん‼︎遅刻ですか〜⁉︎」

「あっ…うん‼︎寝坊しちゃって…」

「珍しいっスね〜……。なんかあったんスか?大丈夫?」

「へっ⁉︎……あ…」


隼疾君の指が、そっとあたしの目尻に触れた。


「腫れてる。誰に泣かされた?」


その目付きとか、珀疾さんに似てて尚更苦しいや……。


「大丈夫‼︎夜更かししたせいかな?」

「嘘つかないで下さい」

「嘘じゃないよ‼︎」

「俺、分かるよ。杏菜さんのこと……好きだから」


不覚にもドキッとしちゃった……。


頬に触れる手があったかい…。



「わりぃ‼︎お前ら先行ってて‼︎」


一緒にいたチャラめな男の子達に叫んで、あたしの手を引っ張ってく。


着いたのは、キレイな青空が見渡せる屋上。