優しい先輩はとんでもない不良でした




だけど起こされ方はすごく雑。


ぐらぐらと身体を揺すられる。


ぐぇっ……気持ち悪い……。


「起きろ‼︎バカ、ブス、貧乳…」

「悪口ばっかじゃないですかー‼︎もっと、労って下さいよ‼︎」

「学校だから十分労ってやったじゃん。誘って来たの杏菜だし」

「襲ったのは珀疾さんですぅー‼︎」

「そのクセに泣くほど喜んでたよな」

「おい、コラ。そこのバカップル。俺の存在忘れんなアホ‼︎」


いっ、和泉さん⁉︎


今までの会話が一気に恥ずかしくなる。


隣にいる珀疾さんは、ニヤッと勝ち誇った顔だし‼︎



「お前寝過ぎ。帰るぞ」

「ええっ⁉︎もう放課後⁉︎い、今教室から鞄取って来ます‼︎……うわぁっ‼︎」

「早く来ねぇと手繋がないよ?」


投げ渡されたあたしのカバン。


優しく笑う彼に差し出された左手。


きゅんと胸が苦しくなった。



「鞄…取りに行ってくれたんですね。ありがとうございます‼︎」

「だって、お前イビキかいて寝てるから…」

「嘘〜⁉︎」

「嘘だって」


ケラケラ悪戯っ子みたいな笑顔。


あたし珀疾さんの全部が好きです‼︎