黒髪で化粧もロクにしてない普通過ぎるあたし。


有名不良校で友達なんて出来るはずもなく………


クラスでは基本1人。


千香は3組で、あたしは7組だから遠いし。


それに千香は友達多いもん‼︎



早く放課後になってくれたら良いのに。


騒いでうるさいだけの授業を聞き、テキトーにノートを取る。



そもそも、普通過ぎるあたしが有名不良校に入学したのか。


それは単純。


勉強がものすごーく苦手だったから‼︎


親友の千香もいるし、偏差値もちょーど良いし〜♪


なんて軽いノリで受けた。


もっと考えて入試受ければ良かった〜‼︎


後悔先に立たず、ってやつよね…。



6時間目終了のチャイムが鳴り、あたしの心臓も跳ね上がる。


いよいよだ……。


柊舜也と会うんだ……。



–––––––ガラガラ‼︎


緊張感で溢れていると、勢い良く教室の扉が開いた。


そちらに目をやってびっくり。


「迎えに来た。柊の下っ端に狙われてたら危ねぇと思って」


金髪の優しい彼……。


あたしの瞳を真っ直ぐ見て、言ってくれてるよ。