月華〜人二見捨テラレタ少年〜


『なんで、お前 そんな言葉喋ってるの⁇』

『変な日本語ー。』

『気持ち悪い。』

何処にいても、人と喋る時に敬語を使っていた私は 普通の小学1年生には受け入れがたい存在だったよう。

その後、6年生になるまで 友達ができた試しがなかった。

そんな私もある日、反抗をした。

施設を抜け出した。

特に行くあてはない、それでも ひたすらに走った。

見たこともない道を……足が痛くなったとしても……。

けれど、見つかってしまった。

『何、勝手なことしてんだよ。』

そう言って、何度もなんども手をあげられた。