月華〜人二見捨テラレタ少年〜


施設の大人たちに言われた言葉。

両親が施設に私を追いやってから、私はずっと1人だった。

『ねーねー、これ……学校の先生が……』

バシンー

当然 頬を叩かれて驚いた。泣いた。
当時、私は小学1年生。

『敬語を使え、そして そんなプリント……』

保護者アンケートとして渡された提出必須のプリントを目の前でビリビリに破られた。

『俺がいつ、お前の保護者になった⁇
思い上がるのもいい加減にしろ。

お前は両親に捨てられたんだ。』

突きつけられた現実。

『泣くのをやめろ、ウザいだけだ。』

そう言って、何度も手をあげられた。