無言のまま、203号室の前に。 「お嬢様、こちらのお部屋になります。 どうぞ、お入りください。」 私は、部屋の鍵を開け 扉を開けた。 お嬢様は、その場に立ち尽くしておられる。 心なしか、手が震えている気がする。 「お嬢様、大丈夫ですか⁇ お部屋に入られるのを後にして、今日 施設を見て回るのでも………。」