部屋の前……廊下だぞ⁇ 「ここで……ですか⁇」 「そうだよ⁇ 私の担当執事なんだから、私の言うこと 聞いてくれるよね⁇」 隣のドアを隔てた向こう側に 瑞姫お嬢様が居る……運が悪ければ、見られてしまう。 でも、仕事だ。仕方ない。 「目を閉じていてください。」 春乃お嬢様にそう言い、私は 春乃お嬢様の唇に自分の唇を重ねた。 やはり、瑞姫お嬢様じゃない人とのキスは気持ち悪い。 「もう1回。」 唇が離れたあと、もう1度 言われてキスをした。 もちろん、感情なんて篭っていないもの。