お嬢様が仰っていた通り、たくさんの種類のチョコがあった。
全種類食べたけれど、失敗したようなものは1つもなかった。
「全て、美味しいです。
お嬢様はお菓子作りがお上手ですね。」
決して、お世辞ではない。
楽しい時間が過ぎるのは あっという間だった。
お嬢様からいただいたチョコは、関係者しか入ることができない通路にある 個人ロッカーの中に大切にしまっておいた。
自分専用だから、他にロッカーを開ける人なんで居ないのだけど、鍵も閉めておいた。
202号室へ行くと、春乃お嬢様が 部屋の前に立っておられた。
「今日は、バレンタインの日だよ⁇
だから、チョコをあげるんだけど……その前にチューしてほしいな。」



