「かしこまりました、では しばらくの間 お待ちください。」

この前、このやりとりをした時は お嬢様と会った初めての日だった。

なら、今日は逆なんじゃないか⁇
なんて、思ってしまう。

お嬢様と会う最後の日になってしまうんじゃないか⁇って。

お嬢様は来年の3月末まで居られる予定だし、そらはないと思うけど……。

「ねぇ。」

急に話しかけられて びっくりした。

「どうかなさいましたか⁇」

「早く 私の執事役に戻ってよ。
他の人なんて、嫌なの。

アクアじゃなきゃ、嫌なの。

だから、早く……帰ってきて。」

「努力はいたしますが、執事担当を決めるのは オーナーや執事長なので 私にはどうすることもできません。

申し訳ありません。」