けれど、執事館にはエレベーターがない。 体力をつけるためらしいが、こういう急ぎの時には、それどころじゃない。 13階分の階段を登り終えて、俺は 廊下も走って 自分の部屋へと入った。 「今……何時だ⁇」 時計を見ると短い針は5と6の間……より、少し6より。 長い針は……6と7の間。