坂巻はもうすでに私服だった。

「安田さんと新垣さんは今日はどうでしたか?」

坂巻はにこやかに話しかけた。

「すごく忙しかったけど、遣り甲斐あります。」
美月はやる気を見せた。

「新垣さんは?」

はい、すごく充実した時間でした。大変ですが、これからも頑張ります。

祐希奈もやる気を見せた。

「そかそか。接客は神経使うからしっかり休んでまた頑張ってくださいね。では。」
坂巻は少し礼をして去って行った。


美月は何かぼんやりと坂巻の方を見ていた。
祐希奈も何か夢見心地だった。

「ねえ祐希奈 明日は休みやけど どこか行くか。」

東空に服見に行きたいけん 着いて来てよ。

「給料より先に買うんかあ。ま ええよ 見に行こう。」


ただいま。
祐希奈はインターホンを押した。

「おかえり。お疲れ様。」
母がにこやかに玄関まで出てきた。

「どうやった?大変やろう。」

うん、なんとかやれたよ。明後日からもまた頑張るよ。
明日は美月と東空に行くけん。

「何か買うのやね。ゆっくり休み満喫せんね。ご飯出来てるしはよ着替えておいで。」

祐希奈は疲れを見せず階段を昇った。


いただきます。
大好きな海老シュウマイをほおばった。
お腹いっぱいになった祐希奈は二階へ上がって行った。

明日は美月と東空だし早く寝ようかね。