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定期的な機械音は鳴り止まない。


あたしは、きっと、それが鳴り止むのを聞くことはないだろう。


昨日のことを思い出して、ふぅとため息を吐いた。


優季は、涙を吹いてくれたあと、黙って部屋を出ていった。




──『俺は、お前ともっと居たかった』




頭の中で繰り返されるのは、彼の言葉。


彼の気持ちを、初めて聞いたと思う。


盗み聞き、という分類に入りかけるだろう方法だけど。



「あーーーーーーーーっ」



大声で叫んでみる。


けれど、気持ちは晴れない。


もう、なんなの。このモヤモヤした気持ち。


こんなの、あったって無駄なのに。邪魔なのに。面倒なのに。


言葉1つで振り回されてしまう自分は、本当に馬鹿だと思う。


“もっと一緒に居たかった。”


それは反則だった。


だって、それは叶わないのだから。


起こした体をベットに沈める。


右手を天井にかざした。


ぼやける視界は、視力の低下のせいか、薄く膜を作り出している涙のせいか。


「…………あー、アホらし」


考えることを放棄する。


ただ無限ループをするだけ。


結果“別れる”ということにしか繋がらない。


無駄。無意味。無価値。


分かっているのに考えてしまうのは、あたしも、






優季ともっと居たかった。





と思っているから。


志貴先輩とも、はるるんとも。


みんなともっと一緒に居たかったんだ。