あと一歩の勇気を―君が全てを失ったあの日、僕らは一体何ができただろうか―



唖然とするしかない朱と秀俊を尻目に教師和也は、ゼェゼェと荒い息を繰り返す。あれだけのことを一息で言いあげたのだからちょっと凄いと思うよ?尊敬とかはしないけど。


「つか、何の話だよっイチャついてなんかないだろが!」


朱と秀俊のすぐ別れるタイプの恋人達特有のうざったさの無いアイコンタクトを見ただけで頭の中の線がプツンと切れてしまった和也の暴走による暴言の全てをなんとか理解した秀俊はクワッと目を剥いて正論を言った……と思う。

と言うのも、これを見ていた大部分の生徒達は、別段朱と秀俊のアイコンタクトを見ても普通に友達どうしでやるようなものだと理解していただろうが、十人十色と言うことでもしかしたら和也と同じような考えをしている者もいるのかもしれなかったからだ。