あと一歩の勇気を―君が全てを失ったあの日、僕らは一体何ができただろうか―

『……俺さ、お前が近くにいて見ていてくれるだけでいつも全力でいられるから、だから』


すぅっ……と口から肺へそして血液へ。体中へと循環させるように酸素を吸い込む。
吸い込んだ息を今度は、言葉に変えて体外へと吐き出した。


『……まぁあと三ヶ月は傍にいてクダサイ』
『……もしかして根にもってたりしますか!?』





その後。先生に見つかるまで、下校の鐘が鳴るまで、二人きりでアホみたいに騒いだ。