あと一歩の勇気を―君が全てを失ったあの日、僕らは一体何ができただろうか―

『話しがつながってない!』
『はぁ?俺が大切な物無くしたら耐えられないとかなんとかって言ってたじゃねぇか』
『あ、それねっ分かった、とりあえず分かったから手を離して!力を抜いて!』
『うるせーいつもいじられてるからその仕返しだ黙って受け取っとけ』
『意味分かんない!もうっせっかく恥ずかしいなとか思いながらカッコつけたのに!これじゃ全部パァじゃんパァ!』
『知らん』


頭をしばらく親指でグリグリと強く押されていた。そして満足したのか、納得いったと言うような顔をした後パッと手を離す。

離された直後軽く二、三歩後退った。ズキズキズキズキとこめかみが痛い。眉間が痛い。とりあえず頭の分類に入る全ての部分が痛い。このアホ秀俊め