「梨乃ごめんね本当は昨日返すはずだったのに……」 「ううん大丈夫だからあんまり気にしないで」 朱は心の底から申し訳なさそうな顔で腕を伸ばし梨乃に科学のノートを返す。梨乃は、そんな朱を見てじゃっかん苦笑いをした後ノートを片手で受け取った。 「本当に助かったよ」 「ふふっ仕方ないよ、朱具合悪くして保健室で寝てたんだから」