あと一歩の勇気を―君が全てを失ったあの日、僕らは一体何ができただろうか―



「でも……そっかぁ朱ちゃんと秀俊は今高二だから付き合ってもう半年になるんだねぇ」
「そう、ですね。もう半年経ちました」


しみじみと呟く二人に秀俊が、どこか恥ずかしさを感じてそっぽを向きながらポツリと小さく呟いた。


「あの、さ、何か恥ずかしいからその話し止めてくんない?」
「……」
「……」


二人は何を考えているか分からないような無機質な表情で秀俊を見た後まったく同じタイミングでまったく同じことを言い放った。


「「ピュア俊」」