あと一歩の勇気を―君が全てを失ったあの日、僕らは一体何ができただろうか―


眉がピクリと反応し、眉間にしわがよる。慧の言葉には、何一つ秀俊を責めるようなものは見つけられなかった。だからこそ何も言えない。元々言い返す資格も無いのだけれど。


「脚、治ってるんでしょ」


疑問形では、無い。
もう決まっていることとばかりに言われた言葉は、今もまだこちらを見ようとしない瞳に反して秀俊の脚を無感情に見ているようで、居心地が悪かった。


「……」


やはり何も言えずに押し黙ってしまうとはぁっとため息が聞こえた。