グッと息がつまる。このオネェの言っていることはいつも筋が通っていた。なおかつ突いてくるところが鋭い。
大概の人は圧倒的に強烈なオネェ口調の方に気が取られるのだが、それ以上に注目すべきなのは勘の鋭さと頭のキレ方、けして狭くならない周りを見渡せる視野と言っていい。バスケ部のキャプテンに彼が選ばれたのも頷ける。
「ところで秀俊」
「はい」
朱が必死に梨乃を起こそうと悪戦苦闘している様子を微笑ましげに見つめながら、けしてこちらを振り向かずに囁くような、けれどブレることの無い凜とした。慧自身を表すような声音で言ったのだ。
「いつまで、そうやって腐ってるつもり?」
「……っ」


