そもそも。朱がこんな風になってしまったのには理由があるのだが、それはまた別な所で話そう。
「梨乃の方はどうなったんですか?」
思い出したかのように切り出した朱の声が少し興奮気味だったのは、弁当を食べている時に見た慧と梨乃の抱擁シーンのことが頭をよぎったせいだろう。
「ん?あぁ付き合うことになったわよ」
瞬間。朱と秀俊の体が目に見えて固まった。
言わずもがな、あまりにも軽い口調で語られた言葉が唐突すぎたからであろう。
「え?付き合うって、あれですよね?恋人云々のやつですよね?それともアレですか?便所付き合ってとかそういうノリのやつですか?」


