オレだって驚いてんだよ。
こんなマジな気持ちになったの初めてだから。


「お見舞いに花でも持ってって告ったら?『付き合って下さい!』とかって…」
「アホ!お前テレビの見過ぎ!!」


何の番組だよ…それ…。


「ソウヤがハルナちゃんと付き合いだしたらいいなぁ…そしたらオレ達とダブルデートしようぜ!」
「ヤダよ!誰がするか!」


そんな恥ずいこと。


「素直じゃねぇな…お前、そんなだからハルナちゃんに誤解されるんだよ」


…ダイゴの言葉が突き刺さる。
確かに今までのオレの態度じゃ、アイツに嫌われることはあっても、好かれることはねぇだろう。


「イイんだよ。どうせアイツ、まだ暫く入院してるだろーから…」


告るのなんて、学校来始めたらいつでもできる……。
オレはそう思ってた。

でも、それは、叶わない夢だったーーーーーー





次の日、オレ達4人はアイツの見舞いに行った。
相変わらず食欲がねぇ…とぬかすヤツの為に、花を持ってくことになった。


「…ソウヤに選ばせたら?」


ダイゴがわざと言う。


「オレは花なんか分かんねぇよ。センパイとまりんに任そうぜ!」


ダイゴを連れて外へ出る。

センパイとまりんはアイツのカラーに合わせて、ピンク色の花がイッパイ刺さったカゴを作ってもらった。


「ハルナ、ピンク好きだって言ってたし、お部屋が明るくなると思って」


さすが気の利くまりん。
イジメなんかする奴じゃなきゃ、あのまま付き合ってても良かったけどな…。