真実の元姫。


「お前ら敵同士だろ?なんで普通に話してんだよ。」

「「…あ。」」

今思い出したみたいな反応すんな。

バカかこいつら。

「確かに敵だけど。でも…争うつもりはねーな。」

「別に、なにかされたわけでもねーしなー。」

「なにかする気もおきねーしなー。」

「だよなー。」

「ってかその前に、俺たちが争ったら千秋が泣くもんな。」

「もう…泣く千秋ちゃんは…見たくないよ。」

「あぁ。俺たちは散々千秋を泣かせたはずだから。もうこれ以上はあいつを苦しめることはしたくない。」

「俺たちは、傷つけすぎたからな。一番大切にしなくちゃいけない千秋を。」

「だから、その分俺たちは…千秋ちゃんを笑顔にしなきゃね!」

…。

「千秋を傷つけて、ごめんなさい。」

「「ごめんなさい。」」

日本で一、二を争う族の幹部が全員で頭を下げるなんてな。

千秋…お前は本当にすごい奴だよ。

優しさだけで、こいつら全員を変えちまったんだから。