「いらっしゃい…千里。」


千里が言う、
お母様はベットの上で上半身を起こし。

長い赤い髪をした、穏やかな雰囲気を持った女だった。








「お母様今日は一人…では無かったですね。二人でお見舞いに来ましたよ。」


妙に緊張してて、堅苦しい千里。


会って数時間の仲だが、正直。
気持ち悪い








「そのようね。その方は…狼さんかしら?」

「ん? あっ、あぁ…」




千里の母親が、
眉をハの字にして尋ねてきた途端。

千里に脇を突かれ、少し素っ気無く答えた。