「ここからなら、おそらく歩いて十五分くらいだな。」


「十五分か・・・」







俺は、ちょっと考えた。



―――その家を探して、喰らうには、少し時間がいるな。よし…!





「千里。家に行く前に、周りを見てみろ。
綺麗に花が咲いているし、小鳥は歌ってる。
折角だし、楽しく遊びながら行ったらどうだ。
たとえば……花をつむとか」






我ながら良い案を出したと思う。

これなら時間を稼げる。




こいつも…。

俺がお前の家族を喰おうとしてるとは、思って無さそうだしな








「…そうだな、暁の言う通りだ。私、お花をつみながら行く事にする。」







うんうん。予想通り、予想通り…








「というか、お前も行かないか? 暁。」





「おぉー…そうしろ…って、はぁ!?」







おおっと…これは予想外だ…