本来なら北山先輩にこんなに構って貰える事は普通の女子にしてむれば幸せなことなのかもしれない。

だけど、残念なことに私はそれを素直に喜べずにいた。

北山先輩は私との関係を友達以上恋人未満だと言ったけど

私は彼のことを〝同じ学校に通う先輩〟としか思えない。

それ以上でもなければ、それ以下でもない。

それは、これから先どんなに時間を共有したところで変わらない。

確証はないけど、確信はある。

それなら、一刻も早く私に構うのを止めて貰うように言った方がいいに違いない。

分かってはいるんだけど、人付き合いのスキルが残念なくらいに低い私には、北山先輩にどう伝えればいいのかが分からない。

真剣にそれを考えなければいけない。

慣れない状況になんとなく気が重くなって私の口からは小さな溜息が零れた。





10分だけ膝を貸すという約束は結局、守られず私が北山先輩から解放されたのは5時限目がもうすぐ始まることを知らせる予鈴のチャイムが鳴ってからだった。