突然、話し掛けられた乃愛が動揺しているのは一目瞭然で
そんな乃愛にニッコリと微笑みかけた先輩は
「ちょっと姫花を借りてもいい?」
疑問形ではあるものの、そこに否定は許さないとでも言うような牽制付きの質問をした。
北山先輩はズルい。
先輩という立場の人から、否定は許さない感満載でそんな事を聞かれたら
「ど……どうぞ」
乃愛はこう答えるしかないと思う。
乃愛の返答に満足そうな笑みを浮かべた北山先輩は再び私に視線を向けると
「姫花」
「なんですか?」
「乃愛ちゃんがいいって」
至極満足そうな表情を浮かべている。
「……」
……とは言え、その言葉に私が納得できないのは当然で
北山先輩を軽く睨むと、彼はまた少し困ったような笑みを浮かべる。
