……この子ってこのクラスの子だよね。

微かに視線を下げると彼女の胸元には花を象ったピンクのリボンがつけられていた。

それは新入生の証拠。

・・・・・・ってことは、クラスメイトだ。

そう気付いた私は、女の子が話しかけてくれたこの状況をチャンスだと思った。

このチャンスを逃しちゃいけない!!と……。



それがダメだったのかもしれない。

意気込み過ぎて力を入れすぎてしまったのが失敗だったかもしれない。



「ひ・・・・・・ひゃい!!」

『はい?』と返事をしようとした私の声は明らかに裏返っている上に『はい』じゃなくて『ひゃい』と返事してしまった。



私史上最大の汚点となったこの瞬間。

血の気が引くのを感じながら、私は窺うように話し掛けてきた女の子の顔に視線を向けた。