◆◆◆◆◆



きっと先輩はすぐに飽きてくれる。

私のその希望にも似た想いは

「姫花、昼飯一緒に喰おうぜ」

お昼休みが20分程過ぎた頃、またしても教室に現れた人によってまだその時期じゃない事を思い知らされた。

小さく溜息を零しながら、ほぼ空になったお弁当箱の蓋を閉める。

「もう食べ終わりました」

私の言葉に顔色一つ変えない北山先輩はこの状況を既に予想していたのか

「それなら、ちょっと付き合ってよ」

さっさと提案を代える。

「遠慮します」

「なんで? 俺に遠慮なんてする必要ないじゃん。そんな関係でもねぇーだろ」

そう言って頬をプニッと指で刺された。

「全く意味が分かりません」

少し身体をずらしてその指から逃れる。

「じゃあ、逆に聞くけどなんでそんなに拒否るわけ?」

「別に拒否ってなんかいません」

「だったらなんで付き合ってくれねぇーの?」

「今は乃愛と一緒にいたい気分なんです」

正直な本音を口にすると、北山先輩は少しだけ困ったような表情を浮かべたけど、それは本当に一瞬のことですぐにその視線を私から乃愛へと代えた。

「乃愛ちゃん」

「は……はい」