「応援って誰でも行っていいものなの?」

「あぁ、もちろん」

「そうなんだ」

「バスケのルールは分かる?」

「なんとなく。中学の体育の授業で習った程度だから」

「もし、本当に来てくれるなら簡単に教えるよ。ルールが分かってた方が試合も面白いし」

「本当? 行ってみようかな」

私より少しだけ背の高い瑛太を見上げると

私の髪を直していた瑛太と目が合った。

「姫花」

「なに?」

思っていたより近い距離に鼓動が大きく響いた。

「北山先輩と付き合ってんの?」

「北山先輩と?」

「あぁ」

まっすぐに私を見つめる瑛太の瞳はとても真剣な色を滲ませていて、決して冗談とか茶化すつもりで聞いているんじゃないことが分かった。

「付き合ってない」

「でも、告られたんだろ?」

「告られたけど、付き合えないよ」

「なんで?」

「なんでって先輩の事何も知らないし」

「知らない?」

「うん、あの日まで存在はおろか名前すら知らなかったし」

「……そう言えば、姫花は学区外の中学だったな」

「うん」